口腔外科同門会に参加して〜脳卒中のお話〜
先日,久留米大学口腔外科同門会に参加しました.特別講演として九州歯科大学歯科麻酔学教授である渡邉先生の講演を拝聴してまいりました.歯科に関連する静脈内鎮静時における呼吸管理と歯科治療時における緊急時の対応についてお話をいただきました.非常にわかりやすくご講演をいただき,たいへんためになるお話でした.その中でも1つ,シンシナティ病院前脳卒中スケール(CPSS)のお話がありました.
脳卒中とは大きく,脳梗塞,脳出血,くも膜下出血の3つにわけられますが,それぞれに関する解説は以下のサイトをご覧ください.
http://no-kosoku.net/about/index.html
脳卒中の治療は1秒遅れると,生命予後が9時間短くなるというお話もあり,早期診断がとても大切であることをお話されました.
シンシナティ病院前脳卒中スケールは以下の3つのうちの1つでも異常なら脳卒中の可能性が72%といわれる診断法です.
① 顔面の弛緩:顔面の動きが左右非対称
② 腕の動揺:(目を閉じて)一方の腕があがらないか,保持できない
③ 言語の異常:不明瞭な発語,単語を間違える,全く喋れない
アメリカではこれらのサインがあれば,直ちに救急車を呼びなさいと呼びかけています.日本でも直ちに専門医を救急受診する必要があります.
つい最近も大学の同級生が突然ろれつがまわらない,右腕があがらないといった症状があり,一過性脳虚血性発作で入院しました.
脳卒中は基礎疾患がない人でも起こりうることですので,ぜひこれらの症状があれば,専門医を救急受診されてください.