低ホスファターゼ症について|元町歯科診療所のコラム

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コラム

低ホスファターゼ症について

低ホスファターゼ症について

先日,佐賀県歯科医師会とアレクシオンファーマ合同会社の共催で低ホスファターゼ症に関する学術講演会がオンラインで開催されましたので,参加しました.

低ホスファターゼ症(以下,HPP)は遺伝性骨疾患でアルカリホスファターゼ活性の低下にともない,骨や歯の石灰化障害を始めとするさまざまな症状を呈する疾患です.HPPの症状の中でも,「4歳ごろまでの乳歯の動揺,早期脱落」は特徴的な症状で,歯科で発見され小児科に紹介されることで診断に至るケースが増えているといわれます. 2015年にHPPの原因である欠損したTNSALP酵素を補充する治療薬である「ストレンジック」が世界に先駆けて我が国で承認されたことで,HPPの予後は大幅に改善されるようになりました.

われわれ歯科医師は特に乳幼児歯科健診で遭遇する可能性があり,4歳までの乳歯の早期脱落や動揺(特に下顎のA)をみつけた場合,HPPの可能性を念頭に入れる必要があります.

HPPが疑われる場合,保護者に説明の上,当地区であれば久留米大学病院小児科や佐賀大学小児科などに紹介する手はずとなります.

アレクシオンファーマより映像資料のリンクをいただきましたので,アップします.ご参考になれば幸いです.

https://strensiq.jp/video